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役員報酬の最適化とは

 

 基本

そもそも役員報酬の最適化ってなんでしょうか?

役員報酬の最適化というのは、法人の所得にかかる法人税と、社長個人の役員報酬にかかる所得税の合計額が最も小さくなる役員報酬を決めることだよ。

 

売上と役員報酬以外の費用が同額だとすると、役員報酬と法人の所得の関係は

  • 社長の役員報酬を上げると費用(損金)が増えて法人の所得が減る。
  • 社長の役員報酬を下げると費用(損金)が減って法人の所得が増える。

というトレードオフの関係にあるよね。

 

社長の役員報酬には所得税が、法人の所得には法人税がそれぞれかかるから、所得税と法人税の関係は

  • 役員報酬を上げると所得税は高くなり、法人税は安くなる
  • 役員報酬を下げると所得税は安くなり、法人税は安くなる

となるんだ。

 

で、これにさらに、いろいろな条件がくっついてきて、

  • 所得税も法人税も所得が高くなると税率も高くなる
  • 役員報酬の変更は期首から3か月以内に行い、その前後は変更できない(変更すると不毛に税金が増える)
  • 法人税の計算期間は会社の会計期間である一方、所得税の計算期間は1月1日~12月31日である
  • 法人税以外にも、法人には地方税・事業税がかかる
  • 所得税以外にも、個人には社会保険料がかかる(住民税は累進がなく一律10%)
  • 法人の青色欠損金繰越控除も忘れないでね

 

などなど、なかなか大変なんだよ。

 

悲しい

期首から3か月以内に決定しないといけなくて、その後動かせないのが辛いね

 

役員報酬を下げると・・・?

 

 基本

でも税理士さんがシュミレーションしてくれるなら、手間もかからないし、(たぶん)正確だから、社長さんにとっては別に問題はないんじゃない?

1期間の税金、という観点からは最適だよ。

でも、大きな問題が指摘されていて・・・

 

 基本

なになに?気になる!

 

役員報酬を下げると、大半の社長はモチベーションが下がるんだ。

従業員も給料が下がるとテンションが下がるよね。それと同じ。

 

モチベーションはとても重要なので、税金は多少高くなっても、役員報酬を下げない方がいい場合もあるということだよ。

 

 基本

なるほどー、税理士の提案はごもっともだけど、それよりも大事なことがあるんだね

 

短期的には最適でも、長期的にはわからない

 

それと、この最適役員報酬というのは、1会計期間という非常に短期的なものなんだ。

なので、長期的には最適とはいえない可能性もあるんだ。

 

 基本

どうゆうこと?

基本的に法人が儲けたお金を、社長個人が回収しようとしたときには、その都度税金がかけられるんだ。

 

例えば

  • 役員の立場で役員報酬として回収
  • 退職したときに退職金として回収
  • 株主の立場で配当金として回収
  • 債権者(お金を貸している場合)の立場で受取利息として回収
  • 事業または会社自体を売却して回収

 

というような回収方法があるんだけど、基本的にはすべて所得税がかかるんだ。

 

 

最適役員報酬というのは、このうちの役員報酬だけに注目したものだよね。

だから、役員報酬を下げて、会社に利益を留保した場合、留保利益は他の方法で取り出すことになるから・・・

 

びっくり

長期的には他の回収方法の税金も考慮しないといけない!

その通り!

ちなみに、無理に回収せず、留保し続けてもいいんだよ。でも、そうするとこのブログでもちょこちょこ書いている事業承継の際に所得税・贈与税・相続税が高くなってしまうんだ。

 

怒り

うーん、税金多いなぁ

一般的には、退職金で貰うのが税金が少なくなるよ。でも金額にもよるから、税理士と相談だね。

 

とにかく、言いたいことは、役員報酬を下げて会社に利益を留保しても、それを取り出す際には別の形で税金がかかってくるのだから、無理に下げなくてもいいということ。

もちろん、短期的には最適役員報酬のほうが短期的な税金の支払額は小さくなるから、そこは好みの問題だよ。

 

とはいえ、創業初期は利益を留保した方がよい

 

ひらめき

じゃあ、会社に留保する分は少なめにして、役員報酬を増やしても大丈夫なんだね!

ちょっと待って!税金だけを考えればいいわけじゃないから!

 

会社に利益を留保するといのは、財務体質を強化するという効果があるんだ。

不況の時に強いのは、やっぱり財務体質が強い会社だからね。

 

なので、創業後すぐの、まだ留保利益が少ないときには、役員報酬はちょっとガマンして、会社に利益を留保してほしいんだ。

特に、中小企業の場合、所得が800万円以下の場合、法人税は15%と優遇されていて、留保しやすくなっているからね。

 

 基本

なるほど、創業後すぐは会社への留保を優先して、その後は短期的には最適役員報酬が節税になるけど、長期的にはよく考えた方がいいんだね!

ありがとう

最後まで読んでくれてありがとう!